輪島塗

  • 石川県
    (輪島市)
  • 輪島塗

石川県輪島市で生産される漆器。全国の漆器産地の中で唯一、重要無形文化財に指定(1977年)されています。その特色は地の粉(じのこ)と呼ばれる地元産珪藻土を用いた下地塗り。この珪藻土が使われた漆器の出土例をはじめ、いくつかの記録から、室町時代には漆器作りが行われていたと考えられています。江戸時代から明治時代にかけて国内各地に販路を拡大。併せて質の向上を図り、顧客からの信頼を確かなものとしました。工程は分業で、大きく木地、塗り、蒔絵や沈金などの加飾に分かれ、完成までに半年から数年を要します。

九谷焼

  • 石川県
  • 九谷焼

1655年加賀大聖寺藩はこの地の陶石をもとに開窯。創出された磁器は後に古九谷と呼ばれ日本色絵磁器の礎となりました。半年で廃窯になるも100年後再興九谷として、春日山窯・若杉窯・吉田屋窯などが開窯。様々な感性が競い合い融合し、今日に受け継がれる百花繚乱の上絵技術が誕生し、時空を越え今もさらなる飛躍を続けています。

美濃焼

  • 岐阜県
    (多治見・土岐・瑞浪)
  • 美濃焼

桃山時代にそれまでになかった自由な発想で登場し、「美濃桃山陶」とも呼ばれる陶器。中でも武将でもあり茶人でもあった古田織部(1543年 - 1615年)が創意工夫を凝らした「織部好み」は有名です。 志野茶碗の「卯花墻」(うのはながき)は、日本製の焼き物では数少ない国宝指定物件の1つです。
美濃焼が主に生産される岐阜県東濃地域は、日本最大の陶磁器生産拠点であり、日本の陶磁器生産量の約半分を占めます。

瀬戸焼

  • 愛知県
  • 瀬戸焼

日本六古窯の一つに数えられる瀬戸焼は、千年以上の歴史と伝統を誇るやきものです。今日では「せともの」という言葉が広く陶磁器の代名詞として使われるように、日本全国で広く知られ、愛されています。瀬戸の良質な土と長年受け継がれてきた卓越の技は、人々の日々の暮らしを支えています。また、器だけでなく、人々の心を豊かにする置物や人形といった「セトノベルティ」を生み出し、多くの人々を魅了しています。

常滑焼

  • 愛知県
  • 常滑焼

常滑焼は、千年の歴史と伝統文化を有し、日本六古窯(瀬戸焼、信楽焼、越前焼、丹波焼、備前焼、常滑焼)の一つに数えられ、その中でも、最も歴史が古く、規模も大きいと言われています。伝統技法を生かし、植木鉢、甕、茶器をはじめ、陶管、タイル、衛生陶器の建築資材、茶器、花器、招き猫などを大量に生産して全国に販売し、昭和の高度経済成長期にはノベルティーの海外輸出も行ってきました。
代表的な常滑焼は「朱泥急須」です。原料となる土が、酸化鉄を多く含んでおり、焼くことにより、赤く発色し、朱泥の色合いが出るため、「朱泥急須」と呼ばれます。また、お茶を淹れたとき、酸化鉄とお茶のタンニンが反応して、苦味渋味がほどよくとれて、まろやかな味わいになるという特徴があります。

御深井焼

  • 愛知県
    (名古屋市)
  • 御深井おふけ

御深井焼とは、名古屋城内深井丸東北の瀬戸山で焼かれた尾張徳川家の御用窯で、瀬戸の赤津地区から御窯屋を呼んでやきものづくりが行われています。

17世紀の前半から幕末に至るまで、途中の中断時期はありましたが、江戸時代中、連綿と製作されています。そこで作り出されたやきものは、尾張徳川家伝来の名品を写したり、家臣等への下賜品を製作したり多岐にわたりますが、長石に灰を加えた、淡い青色から黄緑色を呈する透明感あふれる釉薬は、御深井釉と称されており、御深井焼の一つの特徴とされています。

四日市萬古焼

  • 三重県
  • 四日市
    萬古焼

発祥は江戸時代の中期(1736~41年)、桑名の豪商・沼波弄山が鎖国という閉ざされた時代であったが故に思い抱く、海の向こうの世界を空想で描いた異国的な陶器。
焼き方にも形にもとらわれない自由な発想から生まれた焼き物で「萬古の印があることがいちばんの特徴」と言われるほど形は多彩です。2018年は沼波弄山生誕300年にあたります。

伊賀焼

  • 三重県
  • 伊賀焼

伊賀焼は、中世の14世紀代に始まり、擂鉢、甕、壺など隣接する信楽焼と同じものが焼かれました。その後、茶の湯が盛んとなった17世紀初めの桃山時代には、豪放で力強く破格な美意識をもった茶陶の水指や花入が焼かれ、この時代の伊賀焼は、一般に古伊賀と呼ばれ、侘び、寂びといった日本文化を代表する焼き物として、日本陶磁の最高峰とまで呼ばれました。現在では、耐火性の強い陶土の特徴を生かし土鍋や日常雑器の生産が盛んです。

越前焼

  • 福井県
  • 越前焼

歴史は非常に古く、平安時代から始まったと言われています。長く無名でしたが第二次世界大戦後小山富士夫等により日本六古窯の一つにあげられた際に越前焼と名付けられました。それまでは「織田焼」と呼ばれていました。
釉薬を用いずに高温で焼成されるときに薪の灰が器に流れ出し、溶け込む自然釉の風合いで知られています。

信楽焼

  • 滋賀県
  • 信楽焼

信楽は鎌倉時代中期に始まったと言われています。水瓶、種壺、茶壺茶器、徳利、火鉢、植木鉢など大物から小物に至るまでの幅広い製品群があり、信楽焼独特の「わび」「さび」を残しながら今日に至ります。
信楽は朝鮮文化の影響を受けて、日本文化の中心として栄えてきた近畿地方の中心にあり、古代の主要道となっていたことや焼き物に適した土がたくさんあったことから、当時の天皇が宮を造営するには理想的な土地だったのです。

備前焼

  • 岡山県
  • 備前焼

備前は、日本の六古窯といわれている瀬戸・常滑・丹波・越前・信楽・備前のなかでも、もっとも古い窯場と言えます。須恵器の時代から備前焼になり、無釉焼き締めの伝統を守りつづけ、一千年の間、窯の火は絶やしたことがないのが備前焼です。
うわぐすりをかけないで、良質な陶土をじっくりと焼き締める、このごく自然な、土と炎の出会い、その融合によって生み出される素朴な、そして、手づくりのぬくもりの感じられる焼き物です。

砥部焼

  • 愛媛県
  • 砥部焼

砥部の盆地では、山裾の傾斜が窯の立地に適し、燃料となる豊富な木材がたやすく手に入ったため、古くより焼き物が焼かれていました。県立運動公園へ入る道の南北に残る大下田古墳(おおげたこふん)からは6−7世紀の須恵器の窯跡が、いくつも発見されています。
全国6番目に、「伝統的工芸品産地」として指定されました。最近では女性や若手陶工の手によるモダンで新鮮な作品も多くなっています。

萩焼

  • 山口県
  • 萩焼

山口県萩市一帯で焼かれる陶器。一部長門市・山口市にも窯元があります。長門市で焼かれる萩焼は、特に深川萩(ふかわはぎ)と呼ばれています。
古くから「一楽二萩三唐津」と謳われるほど、茶人好みの器を焼いてきたことで知られる焼き物です。萩焼の特徴は原料に用いられる陶土とそれに混ぜる釉薬の具合によって生じる「貫入」と使い込むことによって生じる「七化け」があります。

伊万里焼

  • 佐賀県
  • 伊万里焼

有田(佐賀県有田町)を中心とする肥前国(現代の佐賀県および長崎県)で生産された磁器の総称。製品の主な積み出し港が伊万里であったことから、消費地では「伊万里焼」と呼ばれました。有田の製品のほか、三川内焼、波佐見焼なども含みます。
伊万里とは「万里を渡り伊太利へ」当時中央ヨーロッパは神聖ローマ帝国を盟主としていました。

有田焼

  • 佐賀県
  • 有田焼

佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器です。その積み出しが伊万里港からなされていたことにより、「伊万里(いまり)」とも呼ばれます。泉山陶石、天草陶石などを原料としていますが、磁器の種類によって使い分けています。
作品は製造時期、様式などにより、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式、金襴手(きんらんで)などに大別。藩窯で鍋島藩のものを「鍋島様式」、皇室に納められたものを「禁裏様式」と呼びます。

唐津焼

  • 佐賀県
  • 唐津焼

近世初期以来、現在の佐賀県東部・長崎県北部で焼造された陶器の総称。日常雑器から茶器までさまざまな器種があり、作風・技法も多岐にわたります。茶碗は古くから「一楽二萩三唐津」と称されて名高く、分派の武雄古唐津焼と共に、日本の伝統的工芸品に指定されています。
唐津焼の特徴は李氏朝鮮(一説に、華南)から伝わったとされる伝統的な技法が今に根付いているところです。

三川内焼

  • 長崎県
  • 三川内焼

平戸焼(ひらどやき)ともいう長崎県佐世保市で生産される陶磁器です。昭和53年(1978年)に経済産業大臣指定伝統的工芸品の認証を受けています(認証番号14-119)。
現在14の窯元があります。天草陶石を用いた白磁に藍色で7人唐子は将軍家や朝廷への献上品で献上唐子とよばれ、3人唐子は一般大衆用とされる唐子絵や彫刻で、金属・木・石などの薄板を打ち抜いて模様をあらわす技法の透かし彫りが代表作としてあげられます。

波佐見焼

  • 長崎県
  • 波佐見焼

長崎県東彼杵郡波佐見町で焼かれる磁器。当初は青磁を生産していましたが、やがて呉須で簡単な草花文などを描いた白地にくすんだ染付など、江戸時代から大衆向けの食器を巨大な連房式登窯で多量に焼いてきました。著名な産地である有田の陰に隠れていますが、当時から染付磁器の生産量は日本一であったと言われています。